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国立高度専門医療研究センター 医療研究連携推進本部

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普及実装を目指した遠隔認知行動療法研修プログラムの検討

本研究では、有効性が示されている睡眠の問題に対するカウンセリング(認知行動療法)が日本国内で広く提供されることを目的として、ウェブサイトやテレビ会議システムなどのテクノロジーを活用し、場所に限定されず、どこでも受講が可能な効率的な研修プログラムを開発・実施します。

寝付きや熟眠感などに問題があり、それにより日中にも支障が生じている不眠症や、就寝・起床の時間帯が社会的に望ましい時間帯から離れている概日リズム睡眠・覚醒障害に対しては、カウンセリング(認知行動療法)の有効性が確立されています。さらに不眠症の認知行動療法は、世界各国の治療ガイドラインにおいて治療の第一選択として位置付けられています。しかし日本では、カウンセリングの提供者や研究の不足から、治療の第一選択として薬物療法が挙げられており、これらの問題に取り組むことが喫緊の課題といえます。そこで、本研究ではカウンセリングの提供者養成のための効果的で効率的な研修プログラムの開発とブラッシュアップ、研修を評価する尺度の翻訳・作成による研修の効果検証を行います。

研究のイメージ

【完成版】若手2022年度(井上)ポンチ絵_20230328_jp.png

期待される効果

  • 研修プログラムの開発と普及は、世界的に深刻な睡眠の問題に対するカウンセリングの提供者不足の問題を解決につながります。
  • 本研究で日本語版を作成した研修プログラム評価尺度や配信におけるユーザビリティ評価尺度は、今後様々な研修で統一して使用が可能となり、研究間での比較が可能となります。

主任研究者

井上真里(国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター 研究補助員)

写真(井上).JPG

日本では5人に1人が睡眠の問題を抱えているといわれています。睡眠の問題は身体・精神疾患の発症などに広く影響を及ぼすことが明らかとなっており、睡眠の問題に対する有効な支援の拡大は現代日本における喫緊の課題と考えられます。そこで私たちは、睡眠の問題を抱えておられる多くの方に有効な支援であるカウンセリングを届けられるよう、提供者不足の問題に取り組んで参ります。

分担研究者

【国立がん研究センター】

  • がん対策研究所 行動科学研究部
    梶有貴