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国立高度専門医療研究センター 医療研究連携推進本部

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6NC-EHRsに関するFAQ

Q. 6NC-EHRsは事業ですか、研究ですか。

A. 6NC-EHRsは事業構築系研究として実施されています。

Q.6NC-EHRsが研究だとすると、倫理委員会に承認されていますか。

A.6NC-EHRsの収集と利活用運用に関しては、NCNP倫理委員会での中央一括審査により、以下の通り、倫理承認を受けています。分担機関である各NCではNCNPの倫理承認に基づき、機関の長より研究実施許可書が発行されています。

  • 受付番号(承認番号):2021-1145(B2020-139)
  • 研究科題名:電子カルテ情報を活用したリアルワールドデータ収集・提供基盤の構築事業
  • 研究代表者(所属):波多野 賢二(臨床研究・教育研修部門 情報管理解析部 データマネージメント室)

また、利活用を行う際には、利用承認後、各研究課題の研究代表者が倫理委員会で承認をとり、情報公開文書(容易に知り得る状態に置く)によるオプトアウト手続きを求めています。

Q.6NC-EHRsは既存情報のみを対象とする後ろ向き(後方視的)研究ですか。それとも新たに情報を収集する前向き(前方視的)研究ですか。

A.6NC-EHRsの対象となる診療録情報は、6NC-EHRs開始前の症例(後ろ向き)と開始後の症例(前向き)のいずれも含まれます。倫理指針の用語の定義(倫理指針 第1章 第2)では、既存試料・情報が以下の通り定義されています。

  1. 研究計画書が作成されるまでに既に存在する試料・情報
  2. 研究計画書の作成以降に取得された試料・情報であって、取得の時点においては当該研究計画書の研究に用いられることを目的としていなかったもの

上記2.にある通り、電子カルテ情報のように、本来診療目的で収集した情報を二次利用する場合には研究開始後に取得される場合であっても既存情報となります。

一方で本事業では、6NC-EHRs開始後の症例については診療時すでに、当該患者の診療情報が6NC-EHRsの研究に二次利用されることが決まっていることから、新規収集情報として扱うことにします。実施に際しては、6NCの病院関係者に対して6NC-EHRsについて周知し理解を得るとともに、対象となる患者に対し情報公開文書等を通じて診療情報が6NC-EHRsにより研究利用されることを広く周知し、6NCの患者に対し本事業への参加拒否の機会を担保しています。

Q.6NC-EHRsの電子カルテ情報収集は患者本人の同意を取得していますか。

A.6NC-EHRsはQ3回答にある通り既存情報の利用と新規情報の取得の両方が含まれます。また収集情報は自機関の研究利用のみならず、他機関(他NC)に提供し研究に利用されます。6NC-EHRsは、倫理指針に則り、倫理審査委員会に承認された研究計画の下、情報公開文書を用いたオプトアウト(患者の本事業への参加拒否の機会の保障)等によって実施しています(新規情報の取得:倫理指針第4章第8の1(1)イ(イ)②(i)、既存情報の自機関利用:同(2)イ(ウ)、既存情報の他機関提供:同(3)ア(イ)、を参照)。

Q.6NC-EHRsの情報公開文書はどこでみられますか。

A.各NCの公式サイトにある情報公開コンテンツ部分に掲載されています。

Q.6NC-EHRsは個人情報保護法に準拠していますか。

A.個人情報保護法令和3年改正で学術研究機関も適用されることとなりましたが、学術研究機関等での学術研究目的では以下の例外が適用されます。

  1. 利用目的変更の制限の例外(第18条第3項第5号及び第6号)
  2. 要配慮個人情報の取得の制限の例外(第20条第2項第5号及び第6号)
  3. 個人データの第三者提供の制限の例外に関するもの(第27条第1項第6号及び第7号)

そのため、個人情報保護法との関係においては、本人の同意は不要で要配慮個人情報を取得・提供することが可能です。ただし、倫理指針の「インフォームド・コンセントを受ける手続等」に準拠した適切な手続きは求められますので6NC-EHRsでは収集と利活用との2段階でオプトアウトを行っております。

Q.6NC-EHRsは匿名化した情報を収集・利活用していますか。

A.6NC-EHRsは各NC内で対照表による安全管理措置(従来の連結可能匿名化)を行い、6NC-EHRsデータサーバーへ暗号通信にてデータ送信を行います。従って、6NC-EHRsとしては安全管理措置をして一意のIDを付与したデータを蓄積・利活用します。
安全管理措置については個情法第23条をご覧ください。

Q.6NC-EHRsは患者個人を特定可能な対照表を持っているでしょうか。

A.6NC-EHRsは各NC内で対照表による安全管理措置(従来の連結可能匿名化)を行い、6NC-EHRsデータサーバーへ暗号通信にてデータ送信を行います。従って、各NCにおいては対照表が存在し、患者個人の特定が可能です。一方、6NC-EHRsの運営側(JH)は各NCの対照表へのアクセス権を有しません。

Q.6NC-EHRsはNC病院が保有するすべての電子カルテ情報を収集しているのですか。

A.各NCから6NC-EHRsに送信されるデータは、各NCの判断で選別されています。従って、二次利用が許可されない等の理由がある電子カルテ情報に関しては6NC-EHRsの収集対象とはなりません。

Q.NC病院受診者ですが、私の情報を利用されたくありません。どこに問い合わせればよいでしょうか。

A.収集または各利活用研究課題の情報公開文書に問合せ先の掲示がありますのでお申し出ください。ご連絡頂けましたら、利用拒否に関する6NC-EHRs運用規程に基づき、6NC-EHRsデータベースからの削除および利活用課題での使用差し止め措置を講じます。
すでに研究で解析されたデータについては削除できない場合がありますのでご了承ください。

Q.6NC-EHRsは誰が利用しますか。

A.当分の間、6NC-EHRsの利用は、6NC-EHRs利活用委員会が承認したNC所属の研究者のみとなります。

Q.6NC-EHRsの利活用の可否は誰がどうやって判断しているのですか。

A.6NC-EHRs利用申請がなされた場合、「6NC-EHRsの管理及び利用申し合わせ」に基づき、JH部課長会議で審査し、6NC理事長会議にて承認されます。承認後には、改めて倫理審査・情報公開文書によるオプトアウトを求めます。

Q.6NC-EHRsのデータを利用者が自分のパソコンにダウンロードして使えますか。

A.いいえ、ダウンロードできません。利用者は、申請した研究計画に応じた6NC-EHRsのデータサブセットのみアクセス権を付与され、JH(NCGM内)でのオンサイト利用か、各NCからのリモートアクセスによって利用します。その際、外部メディアやリモート接続端末とのデータ送受信は許可されず、解析結果等の出力のみが許可されます。そのため、6NC-EHRsのデータが保管される場所は、JH(NCGM内)にのみ限定されます。

参考情報

  • 「人を対象とした生命科学・医学系研究に関する倫理指針」(2022年4月1日一部改正)
  • 「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針ガイダンス」(2022年6月6日一部改正)
  • 「個人情報の保護に関する法律」(令和三年法律第三十七号による改正)